ーー今年で43歳、芸歴37年ですが、『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ・1988~1996年)の出演が芸能界デビューになるのでしょうか? 内山信二(以下、内山) 7歳で『あっぱれ』に出たんですけど、6歳から事務所には入ってたんですよ。ただ、実は親が芸能界に入れたかったのは本当は僕じゃなくて、兄貴のほうだったんですよ。というのも兄貴は歌がうまくて、親は兄貴を歌手にしたかったんです。 でも、僕が子供の頃はいまと違って芸能界って遠い世界だし、お父さんは下町の魚屋だったので芸能界のことや芸能事務所のことなんかわかりやしない。それで、とりあえず弟の僕を事務所に入れてみて、芸能界ってどんなとこなのか探ろうとしたんですね。 ©松本輝一 /文藝春秋 『あっぱれさんま大先生』のオーディションでふてくされて… ーー入ったのは、子役やキッズ・モデルの事務所ですか。 内山 ネットもないから、お父さんが新聞に募集
なぜなら主人公は「ひたすら恵まれている」ハイポジションリベラル女子」だから。日頃から女はズルいと怒り呆れがちな人たちが真っ先に鼻で笑うタイプの恵まれた女だから。 ドラマの主人公の寅子は、投資銀行に勤める父と良妻賢母の母という大正~昭和初期のアッパークラスの、それもリベラル色の強い理解あるご家庭に生まれて、その潤沢な社会資本を余すことなく享受して弁護士の道を自由に邁進している。そして勉強大好きで周囲が態度を変えるほど頭が良く生まれついてもいる。そして子供のころから正義感がある。家柄が良くまっすぐ育った明るい優等生。 大学に行っても目立つタイプ、拗らせミソジニーを発動する拗らせエリートの同級生男子が、いつの間にかそのまっすぐな人柄にやられて好意を抱いたりする程度にはモテる。 寅子の家には、父が面倒を見ている司法試験合格を目指す書生がいて(アッパークラスのご家庭ならでは)この書生とも「私たち同じ
5月8日未明に起こった、西新宿のタワーマンションの敷地内で25才の女性が待ち伏せしていた51才男性に刃物でメッタ刺しにされて殺害された事件。例のごとく、はっきりとした情報が出ないうちからネット上には被害者を叩く人間が出現し、げんなりさせられた。道義的な問題や情報リテラシーの問題ももちろんそうだし、そんなことを書いたら訴えられることもあるということがわからない危機意識のなさにもうんざりだ。 被害者が水商売に従事していたこと。加害者は金を返してほしいと主張していたこと。加害者の父がマスコミに語った、息子は結婚したいなら金を出せと言われていたという話。こういった断片的な情報から「悪質ないただき女子に騙されて大金を奪われた可哀想な中年男性の復讐劇」というストーリーが形成され、それにそって被害者が盛大に叩かれていたわけだが、「純情な中年男を性悪な商売女がだまして復讐された」という昔ながらの物語と昨今
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