――物語はハッピーエンドで終わるものの、真島も生き残っている描写があるなど、やや不穏な空気も漂っていました。このような形にしたのはなぜですか? 足立 真島が生き残っていたという描写は、じつは脚本段階ではなかったんです。あれは自分が絵コンテで追加したんですけど、あのシーンがあったほうがいいような気がしたんですよ。真島がばらまいた1000丁の銃も完全には回収できておらず、社会としてはまだ不安を抱えた状態が続くというオチにしたのは、DAも真島も双方痛み分けにするしか落としどころが見つからなかったからです。 ――それは、DAが絶対的な正義で真島が完全悪というわけではないからですか? 足立 そういうことです。DAが牛耳る世界って、あれはあれでヤバいじゃないですか。とても不思議なことに、この作品は悪役である真島が言っていることのほうがじつは正しいんですよ(笑)。DAの信条というのは、言ってしまえば「最