不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 さてさて怒涛の年明け書評エントリー5連発の最後を飾るのは、三浦茂久さんの『古代日本の月信仰と再生思想』。 この本はまさに最後を飾るのにうってつけなヤバい一冊。 なにしろこの国がある意味ずっと信じてきた日の国としての日本の太陽信仰を根底からくつがえす、日本は古代、月信仰であったという考えを明らかにしている一冊なんですから。 本居宣長や契沖のような江戸期の国学者も、柳田國男や折口信夫のような民俗学者も、土橋寛のような国文学者も、誰も根幹からは疑うことがなかった太陽信仰の日本というものを、月信仰の日本に全面的に書き換える試みを展開しているのだからヤバい。もちろん、「ヤバい」というのは危ないという意味ではまったくなく、すばらしい!という賞賛の意味でヤバいんです。 アマテラスはかつて