南シナ海の領有権を巡って攻勢を強める中国に対して、フィリピンは2013年1月、国連海洋法条約に基づき仲裁裁判所に提訴している。中国と領土問題を抱えるアジア各国のなかで、訴訟に踏み切ったケースはまれだ。 この訴訟のフィリピン側代理人は、国家間の係争で実績のある米国の法律家だ。この人物は、過去にも「小国」を率いて「大国」に挑み、勝利した経験を持つ。 南シナ海をU字型に取り囲む「ナインダッシュ・ライン」 フィリピン側を代表するのは米ワシントンの法律家、ポール・ライクラ―氏だ。2013年10月14日付の米ウォールストリートジャーナル(WSJ)電子版では、その経歴を詳しく紹介している。これまで担当した国際裁判では、対米国との訴訟でニカラグアを、対ロシアでグルジアを、対英国ではモーリシャスを、それぞれ率いた経験を持つ。母国との対決となった1980年代の対米訴訟では、米政府が、当時ニカラグアのサンディニ
![フィリピン、領有権問題で中国に立ち向かう すご腕の米法律家雇い国際機関に提訴](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f15540731750b6dd6c99f222bda7754386dc4b2a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.j-cast.com%2Fassets%2Fimg%2Ffb-og-img-news-160926.png)