駅前通りを歩いて、以前に比べて目につく店看板が3つある。 ひとつ目は、もちろんコンビニエンスストアだ。2つ目は歯科である。「デンタル・クリニック」などと掲げている歯科は、比較的近年開業された場合が多い。 ある歯科医は、「コンビニより多いといわれているんですよ」と自嘲的に言う。 厚生労働省、医療施設動態調査によると、今年1月末時点で日本全国にある歯科診療所の数は6万8799カ所だという。一方、日本フランチャイズチェーン協会の11月度「JFAコンビニエンスストア統計調査月報」によると、日本全国にコンビニは5万3309店ある。つまり、実際に歯科のほうがコンビニより多い。 これは、歯科医の供給数の増大から来た必然的な結果だ。日本全国の大学にある歯学部の年次定員合計は約3000人だ。医学部定員の総計が約9000人であることからも、単独医科としての歯学部からの卒業生は突出しているといえる。現在、全国の