建物の不同沈下はなぜ起きるのか、例えば、産炭地では、石炭採掘の坑道が地下に縦横に張り巡らされており、広範囲にわたり地表の農地や家屋などに様々な地盤沈下などの鉱害を発生させている。また造成団地が軟弱地盤上にあって現に複数の家が建っており、各家が不同沈下しているのが外観で明確に認識できる場合もある。雛段式の造成で切土と盛土が交錯して存在するため盛土部分の区画上の家が不同沈下した例もある。 1、建物の不同沈下 福岡県内では上記のような事例が多いため、家の新築などの際は、地盤面の検証がより重要となる。軟弱地盤上の建物に見られる不同沈下は、本来、水平・垂直を保たれている建物の構造材が、不同沈下によってバランスを崩し平行四辺形や台形状に歪み、その結果、一ヵ所に荷重が集中して一方向に斜めに傾くという状態になることである。不同沈下の建物に与える損傷、劣化は大きい。念願のマイホームが傾いたら施主は耐えられな