東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町では、800人以上が犠牲になりました。 津波の際、町役場では、女性職員が最後まで防災無線で住民に避難を呼びかけ、その後、津波に流されて亡くなりました。 震災の発生からまもなく2年半。 女性の両親は、決して消えることのない悲しみを抱きながらも、娘の思いを伝えていきたいと、新たな一歩を踏み出しました。 ネット報道部の後藤岳彦記者が取材しました。 多くの命を救った声 町の危機管理課に勤めていた遠藤未希さん。 巨大地震のあと津波が押し寄せるなか、庁舎2階の放送室で、最後まで「津波が襲来しています。高台に避難してください」と叫び続けました。 多くの命が救われましたが、未希さんは逃げるまもなく津波に流され、その後、遺体で見つかりました。