プログラマー兼エッセイストとして有名な清水亮氏の本に、 「プログラマーにスポーツの趣味を持つ人間は少ない。 スポーツは同じことを何度も繰り返す。要するにトレーニングだ。 むしろトレーニングを退屈だと思うから、プログラマーという生き方を選んだのかもしれない。」 という文章があった。 プログラミングのようなデジタルの世界は、アルゴリズムとか手順の工夫によって数百倍、数千倍の生産性の差が出てくる。それに対して、人間のフィジカルな能力というものはせいぜい数倍である。100メートル走をそれなりにトレーニングしている人なら13秒台ぐらいなら走れると思うが、ウサイン・ボルトでも9秒中盤ということは、30%程度しか変わらない。 不思議なことに、その「僅かな」差が確実に人間にとっての感動を生む。その僅かな差を積み上げるのは、清水亮氏が指摘するようにほとんど繰り返しにみえる日々のトレーニングである。 実はほと