ブックマーク / blog.tinect.jp (8)

  • 「マナー、道徳、常識、暗黙の了解」で人を叩く行為が気に入らない。

    功利主義に向き合う いきなりだが、どうもおれは功利主義者らしい。反出生主義などの持論を述べていたら、そう指摘された。 なるほど、反出生主義論者のベネターの考え方は功利主義的かもしれない。 とはいえ、おれは功利主義をよく知らない。「最大多数の最大幸福?」くらいのものだ。なので、おれはを読んでみることにした。 功利主義 (岩波文庫) たとえば、有名なJ.S.ミルなどはなんといっているのだろう。『功利主義』の冒頭はこんな文章で始まる。 正と不正の判断基準をめぐる論争は、解決に向けた進展が少しも見られない。人間の知識の現状を作り上げている環境要因のうちで、これほど期待はずれなものはほとんどない。 最も重要なテーマに関する思索でありながら、長いあいだ立ち後れたままであり、期待はずれという点でここまで際立っている環境要因はほとんどない。 哲学が誕生して以来、最高善に関する話題、あるいは同じことになる

    「マナー、道徳、常識、暗黙の了解」で人を叩く行為が気に入らない。
    nikunonamae
    nikunonamae 2024/04/12
    明文化されていない規範の存在を否定しないし、私自身当然その類のものを抱えているが、しばしばその効用は誇張されている|規範を犯したとみなされた人物を批判することが「気持ち良すぎる」ことが根本にあると思う
  • 事件記者時代に、懇意にしてくれた捜査員の話。

    事件記者時代、懇意にしてくれた捜査員が何人かいた。 そのうちのひとりが実に思い出深い。 よく一緒に飲みに行ったが、その方法も独特だった。 警察官や刑事なんて、みんな似たような公務員気質なんじゃないか?と思う方もおられるかもしれないが、そんなことはない。 あんなに人間臭さに溢れた役所も珍しいかもしれないと、いま思う。 事件記者にとって最も価値があるのは「紙」 事件記者に必要なスキルは、公表前、あるいは公表するものではなく捜査員だけが知る情報を、どの記者よりも早く正確に手に入れてくることである。 そう教わったし、そう思っていた。 情報は「夜討ち朝駆け」の立ち話で手に入れることもあるし、 懇意にしている捜査員から直接電話を受けて手に入れるということもある。 しかし、一番ありがたいのは「紙」の形で受け取ることである。 何の「紙」かというと、 発表「予定」の広報文書。「いつ発表するか」が事前に決まっ

    事件記者時代に、懇意にしてくれた捜査員の話。
    nikunonamae
    nikunonamae 2024/01/15
    紙に込められた思いとやらが世論操作を意図したリークか記者へのエールなのかが問題なのではなく、リークに頼り切って取材や検証をする力のない報道機関の問題だと思うよ。
  • エチオピアでは「それ、いい服だね!最高だよ!」と褒められても、軽率に喜んではいけない。

    佐々木 裕馬さん、という起業家がいる。 めっぽう変わった方で、少し前まで「失業率60%の国」ジブチにいたが、とつぜん最近、エチオピアで電動バイク販売のスタートアップを立ち上げた。(写真中央) エチオピアという国は総人口が約1.1億人でアフリカで2位。 しかし、そのほとんどが若者で、中位数年齢が19歳(日は48歳)と、日よりかなり若い。 GDPはアフリカ大陸の中で7位(2022年)と上位に位置し、急成長している国だ。 こういう国であるから、佐々木さんの電動バイクの事業は、立ち上げ好調だったようで、8月1日の発売開始から3週間で50台の初期ロットを売り切ってしまったと聞いた。 余談になるが、きわめて市場の可能性が大きいことから、関係者がかなり興奮しており、追加投資がかなり集まっている。 アフリカでの事業展開に興味のある方は問い合わせてみてほしい。 エチオピア人の気質は日人そっくり さて、

    エチオピアでは「それ、いい服だね!最高だよ!」と褒められても、軽率に喜んではいけない。
    nikunonamae
    nikunonamae 2023/10/26
    "富裕の知識層は、買った電動バイクを自分の使わない日中に、二輪車をまだ買えないギグワーカーたちに貸し、カネを稼ぎまくっている" "課題の解消を、佐々木さんは夢見て" この方自身がレンタルサービスを始める、かな
  • 部下の心身をぶっ壊す日本人的なマネジメントは、もういい加減に止めなければ。

    「部長、5件でいいので見を見せてください!」 証券会社の1年生だった頃、所属長にこんな懇願をしたことがある。 ことの発端は、”高額納税者リスト”に片っ端から電話をしろと、業務命令を受けた時のことだ。 令和の今では信じられないかもしれないが、当時は「日お金持ちランキング」とも言うべき高額納税者が地域ごとに詳細に発表され、毎年ニュースを賑わしていた。 そして高額納税者は住所、氏名が世間に公表され、当然のことながら金融機関からの営業電話がなり続けることになる。 しかしかけてもかけても、 「忙しいんに、クソ電話してくんな!」 「儲かる株なら自分で買えばええやろ!」 とガチャ切りされるばかりで、全く受注を頂けない。 そりゃあそうだろう。こんなリストで実名や連絡先を公表されたら、怪しい投資から詐欺のような話まで、全国から電話が殺到しているに決まっている。 部長はイラ立ち、 「お前ら、それでも大学

    部下の心身をぶっ壊す日本人的なマネジメントは、もういい加減に止めなければ。
    nikunonamae
    nikunonamae 2022/08/23
    ただし仮に日帝が米と同程度に工業の規格化や兵隊のマネージメントができてもそれで勝てるわけではない。地域大国が超大国に対して「対称戦」を採用した時点で負け。マネージメントは戦術であって戦略を越えられない
  • 子どもたちに「丁寧で気持ちのいいコミュニケーション」の経験を積ませてあげたいという話。

    今から、「「自分と相手は前提知識も違うしそれに対する感じ方もまるで違う」ということを理解するのが、大人になるってことなのかも知れない」という話をします。 ちょっとした話なんですが、良かったらお付き合いください。 しんざき家には、子どもが3人います。 長男、13歳。この春から中学に通い始めた、電車好きなピカピカの中学1年生。 中学で仲の良い友達も出来たみたいで、毎日楽しそうに通っております。 長女次女、8歳。小学3年生の双子。 最近ハマっているゲームスプラトゥーン2でして、お風呂場で「ばけっとすろっしゃー!」とかきゃーきゃー言いながらお湯をかけあって遊んでいます。 洗面所を水浸しにするのだけはちょっと勘弁して欲しい。 先日子どもたちと話している時、長男と長女次女の話の進め方の違いについて、ちょっと面白いことに気付いたんです。 それは、一言で言うと「前提知識のすり合わせ具合の違い」。 これは

    子どもたちに「丁寧で気持ちのいいコミュニケーション」の経験を積ませてあげたいという話。
    nikunonamae
    nikunonamae 2020/09/03
    「心の理論」(https://bsd.neuroinf.jp/wiki/心の理論)、とくに標準誤信念課題に関することかな。成長過程で発達するものだけれど、生得的に苦手な人もいるようだ。
  • 僕の「友達ランキング」では下位だったO君だけが、僕のために時間をつくってくれた。

    音楽が聴けなくなる日』(宮台真司、永田夏来、かがりはるき著/集英社新書)で、永田夏来さんが、電気グルーヴの石野卓球さんのtweetを紹介していました。 キミたちのほとんどは友達がいないから分からないと思うけど友達って大事だぜ。あと”知り合い”と”友達”は違うよ — Takkyu Ishino/石野卓球 (@TakkyuIshino) April 4, 2019 このtweetは、けっこう話題になったので、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか? 僕は「友達」が極めて少ない人間なので、石野卓球さんとピエール瀧さんの「友情」は、すごく羨ましいのです。 いや、「石野基準」でいえば、僕には「友達なんていない」のかもしれません。 「友達」について考えるとき、僕の頭にいつも浮かんでくる記憶があるのです。 小学校5年で、人口30万人くらいの中国地方の街から九州の地方都市に引っ越した僕は、九州で

    僕の「友達ランキング」では下位だったO君だけが、僕のために時間をつくってくれた。
    nikunonamae
    nikunonamae 2020/07/31
    文字通り赤子のころから一緒にいた親友が引っ越してゆき、入れ替わるようにやってきた子と友人になってから、不意に一日だけ幼馴染が帰ってきた小学五年生の夏の日に同じようなことを感じたのを思い出した。
  • 「クリエイターがお金にこだわるなんて汚い」という、謎の意識は滅んでほしい。

    「お前の技術なんて大したことない」 「そんなこと誰にでも出来る」 って思わされて、結果的に作品や自分の技術を安く買いたたかれてしまっている人、多分目に見える範囲外でもたくさんいるんじゃないかなあ、と思ったんです。 定期的に話題に上がるテーマとして、「ハンドメイド作品の値切り問題」というものがあります。 ちょっと前の記事なんですが、例えばこういうお話があります。 「材料費100円とかでしょ」ハンドメイド作家に心無い値下げ要求 テレビ番組が材料費と販売価格の差が大きいと放送 この購入希望者は、1200円で販売予定のキーホルダーに対し「500円くらいとか無理ですか?」と指値を提示。その根拠は、「そんなに材料費とかかかってないと思うので」「材料費100円とか200円とかじゃないんですか?」というものだった。作家が、高い素材を使用していることや、繊細な作業が必要で加工に時間がかかることなどを丁寧に説

    「クリエイターがお金にこだわるなんて汚い」という、謎の意識は滅んでほしい。
    nikunonamae
    nikunonamae 2020/07/02
    「ストイックの押しつけ」の背景には金を貢ぐだけの存在(ATM!)になることへの恐れがあるのでは。一方作者の側は金で雇われて使役されることへの不安|“ちょっとは見返りをくれよ”ちょっとじゃなくてもいいぞ?
  • 日本社会では成果よりも「みんなと一緒に」という美徳が信頼の源泉になっている。

    たとえば体育の授業で、ゴールネットとか重いものを運ぶときにみんなで運ぶんだけど人が多すぎて手を添えて持ってるフリするみたいなことがあると思うんだけど社会に出るとあのときみたいな気分が蘇る場面がある。 — 方便 (@ryohoben) June 30, 2016 日人あるあるの一つ、「みんな一緒に重いものを運んでいる時には、実際には不要でも、手を添えて持っているフリをしなければならない」。 今から現場に加わっても負担が減らせるわけでも、効率が良くなるわけでもないのに、それでも現場に加わって”やっている感”を出さなければならない場面は、学校でも職場でも珍しいものではない。 あるいは、職場や現場で自分の仕事が先に終わった時にも、堂々と昼寝をしていたりソリティアをしていたりしたら色々まずい……と感じる場面もあるはずだ。 そういうシチュエーションでは、当は手持無沙汰でも、仕事をやっているような体

    日本社会では成果よりも「みんなと一緒に」という美徳が信頼の源泉になっている。
    nikunonamae
    nikunonamae 2020/06/05
    背後にあるのは嫉妬への恐怖、だと思う。この恐怖に対する処方箋は「みんな一緒」以外にもう一つあって、それは大げさなくらいに「勝者を称える」。「仕事が早く終わった?素晴らしい!早く帰宅してOFFを楽しんで!」
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