江戸時代の安政九年(1780年)に秋里籬島著・竹原春朝斎画の『都名所図会』(6巻11冊)が出版され、その後諸国の名所旧跡・景勝地の由緒来歴などを記し、写実的な風景画を多数添えた『名所図会』が相次いで出版されている。今日の旅行案内書のような本だと理解すればわかりやすく、名所の絵を見るだけでも結構楽しめる。 『都名所図会』清水寺 名所図会は寛政年間から文化年間初期と天保年間以降に数多く出版されていて、その多くが大正期、昭和初期に復刊されていて、国立国会図書館デジタルコレクションでネット公開されている。復刊されていないものも、ネットで公開されているものがあるので、興味のある方は覗いていただければと思う。基本はモノクロ画像だが、歌川広重の『五十三次名所図会』『名所江戸百景』はカラー画像を楽しむ事が出来る。 『五十三次名所図会』桑名、四日市 今の観光地が昔はどのように描かれていたかを知ることで、旅行