JR東日本は、車内の様子を常に撮影、録画するカメラを付けた山手線の新型車両を、十九日から運行する。順次増やし、東京五輪・パラリンピック直前の二〇二〇年春ごろ、全五十編成(五百五十両)への設置を完了する。全車両へのカメラ設置に対し、利用者や専門家からは、歓迎や懸念の声が上がっている。 十七日には、カメラ付きの車両を東京総合車両センター(東京都品川区)で報道関係者に公開した。JR東の照井英之運輸車両部担当部長は設置の目的を「犯罪や迷惑行為、テロの未然防止」と説明。痴漢対策として、一〇年に埼京線の一部車両にカメラを設け「一定の抑止効果があった」と述べた。 山手線にはドアの上に片側に二台ずつ、一両に計四台取り付ける。カメラカバーの脇に「作動中」のステッカーを貼る。映像は録画され、一週間で自動的に上書きされる。映像を扱う社員を限定し、警察から請求があった場合、法にのっとって映像を提供する。