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2015年7月27日のブックマーク (2件)

  • 元児童相談所所長・津崎哲郎さんインタビュー

    2008年7月、厚生労働省は、全国の児童相談所が相談を受け対応した児童虐待件数が過去最多の4万418件(速報値)にのぼったことを発表した。統計を開始した90年には1101件だった相談件数は年々増加の一途をたどっており、相談件数1万件を超えた99年より8年足らずのあいだに、その4倍を超える結果となった。Fonteでは2004年6月から12回に渡り児童虐待について連載で取りあげてきた。その連載のなかから、インタビュー記事を紹介していきたい。 ――虐待の件数は実際に増えているのでしょうか? 厚生労働省の発表では、全国の2003年度の児童虐待相談処理件数は2万6573件(速報値)で、統計を開始した1990年度の1101件の約24倍。これは虐待の件数そのものが増えているのか、顕在化してきただけなのかと、私たちはよく聞かれます。 まず、顕在化している面は大きくあります。たとえば、地域で虐待問題につい

  • こどもの事件の現場から~児童相談所の今昔物語

    ここ数年の児童相談所の変貌は激しい。 虐待に対応する機関として内外に認知されてから児童相談所の仕事の質が変わったように思う。 まず、何よりも子どもの立場に立って判断するようになった。今まで子どもの立場に立たなかった訳ではないが、親をはじめ大人への遠慮があった。虐待ではと思っても親が同意しないと保護をためらった。今では子どもの安全が確保できないと判断したときに保護することを迷わなくなった。 相談を受けてから次の行動に移ることがとても早くなった。虐待相談に関わらず、対応できることはすぐに対応するというのが児童相談所の仕事のスタイルになっている。 児童相談所以外の人の協力を気軽に求めるようになった。児童福祉司は、医者、弁護士、家庭裁判所調査官など極めて専門性の高い職種の人に気後れするところがある。私は児童相談所に来る前、生活保護仕事をしていた。破産や離婚などは弁護士に相談するとスムースに進むこ