「スーホの白い馬」(1967年、福音館書店刊)の絵で知られ、国際アンデルセン賞画家賞も受賞した絵本画家の赤羽(あかば)末吉(1910~90)が、43年に旧満州・内モンゴルで撮影し、「スーホ」の作画にも生かした写真や資料約100点が都内で初公開中だ。赤羽が引き揚げ時にひそかに持ち出し、遺族が保管していた。 赤羽は32年に旧満州に渡り、新京(現・長春)の満州電信電話会社で広報の仕事をしながら現地の画壇で活躍していた。43年夏、壁画制作の取材で、数人の画家と内モンゴルへ。写真約150枚とネガ220コマ分には、当時は撮影が規制されていた地形がわかる風景や、遊牧民の暮らしぶりなどが写っていた。 「スーホの白い馬」は、モンゴルの民話を基に大塚勇三さん(95)が再話し、赤羽が絵を担当。雄大な自然を舞台に少年と白馬の友情と別れを哀切に描いた。写真には、民族衣装姿の子どもや、草原のかなたの黒雲、祭りのテント
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