東西冷戦で社会主義陣営を率いたソ連が1991年12月に崩壊してから、間もなく30年を迎える。旧ソ連諸国の現状を追った連載(全7回予定)の第2回では、かつてソ連を構成した国同士が戦火を交える問題に焦点を当てる。20日に掲載予定の第3回は、ロシアで強権統治が止まらない状況を分析する。 再発したナゴルノカラバフ紛争 ソ連崩壊により15の構成国が独立したが、共産党体制下で抑え込まれていた民族や国境を巡る争いも噴出し、多くは今も解決していない。係争地ナゴルノカラバフを巡るアゼルバイジャンとアルメニアの紛争もその一つ。宗主国の役割を果たすロシアが仲介を試みても対立が収まることはなかった。 ソ連崩壊後に本格化した90年代の紛争では、双方で推定3万人、2020年秋に再発した紛争でも少なくとも7000人以上の犠牲者が出た。なぜ争いは続くのか。1年前に停戦が成立したばかりの現地を歩くと、二つの民族の間で続く憎
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