新型コロナ「第3波」が猛威を振るっていた今年1月、東京では、診察も受けられないまま自宅で死亡する人が相次ぎました。ある男性が死の直前まで友人に送っていたLINEのメッセージは、医療崩壊の恐ろしさを浮き彫りにしていました。 〈なんか、コロナになったかも。辛子明太子を食べたら辛くないのです〉 新型コロナ「第3波」の真っただ中にあった今年1月、ある男性が友人に送ったメッセージです。 〈全身が痛くて起きられない〉 〈はやく病院行ったら。本当にいきなり、急変して死んじゃった人いるからさ〉(友人) 映画のプロデューサーとして活動していた及川淳さん(60)は、このやりとりの数日後、東京・新宿の自宅で亡くなっているのが見つかりました。検査も治療も受けられないまま、一人暮らしの自宅で容体が急変。死亡した後の検査でコロナへの感染が判明したのです。こうしたケースは第3波で急増し、1月には、警察が把握しているだけ