日本の宅配便は1970年代、電話一本で小さな荷物でも集荷、配達するヤマト運輸の「宅急便」でスタートした。1980年代に入るとコンビニ窓口での集荷や高速道路網の拡充で利用者が急増する。1988年には冷蔵・冷凍品の「クール宅急便」(ヤマト運輸)がスタートし、1998年には時間指定配送、2008年頃から地域限定の当日配送も始まった。いまや宅配便は「日本全国、指定した時間に必ず届く」と認識されている。 だが、そんな宅配便システムを維持することは今後難しくなりそうだ。東京・世田谷区の主婦が憤る。 「翌日のお昼に子供の誕生日会を開くから、可愛らしい飾り付けをネット通販の『翌日配達』の午前着で注文した。ところが、指定した時間に来ない。宅配業者に電話すると“荷物が多くて到着はお昼すぎになる”といわれてしまった。できないなら時間指定なんてさせないでほしい」 本誌が大手宅配業者に取材したところ、「遅配」の件数
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