慶應義塾大(慶応大)文学部の渡辺茂教授は、マウスが、皆で一緒にストレスを受ける場合(共感)と、他は自由にしているのに自分だけがストレスを受けている(妬み)場合を認知していることを解明した。同成果は米国科学誌「PlosOne」(オンライン版)に掲載された。 人間や他の社会性動物では他者の情動の理解が社会生活のための重要な機能になるが、今回の実験では、ストレスがかけられると嫌なことの記憶がいつまでも残ることを利用して、共感と妬みを調べた。 ストレスの効果にはさまざまなものがあるが、今回の実験では、マウスを拘束することで、嫌悪的な記憶の保持に対するストレスの効果を調べた。 具体的な実験内容としては実験箱に台を置き、マウスをその上に配置。マウスが床に降りると、電気ショックがかかる仕組みとし、マウスは1~2回床に降りると学習し、台から下に降りなくなる。次は、台を取り除き、マウスを床に放すが、電気ショ