池田さんが、「増税で景気はよくなる」という記事を書いている。私も、基本的には同じ意見で、「政策の不確実性(policy uncertainty)」がいまや景気回復の最大の阻害要因になっているとみている。それゆえ、「政策の不確実性」の除去に努めることが、最大の景気対策だと考えている。 それで、昨秋(10/17/2011)に日経の経済教室に寄稿する機会があったときには、次のように書いた。 政府にできるのは、民間部門の将来の見通しを曇らせるような余計な不安要因を排除することだ。将来が不確かであるほど、自信の回復は妨げられる。この意味では、景気に悪影響を与えるからといって増税を先送りすることは、むしろ景気回復を遅らせかねない。 確かな財政再建の計画もなしに増税を先送りするだけでは、将来の不確かさを増大させる。いつ実際に増税が実施されるのか、その前に財政面の不安定性が顕在化しないかといった不安要因を
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