労働者の視点では環境保護はできない 水俣病の闘争史において、被害漁民らをもっとも圧迫したのは、チッソ経営陣でもなく、厚生省でもなく、チッソ労働者だった。それはもちろん「生活が懸かっていた」からだ。現在でも、経営陣と労働組合の労使交渉の最大の眼目は「賃上げ」であり、環境保護ではない。 この点、大いに環境汚染が進む中国のような共産主義の国でも、資本主義の国でもあまり変わりはないように思える。掛けがえのない環境、環境問題を解決できるのはこれまでの社会の枠組ではないことは明らかだ。だが、私は社会科学については疎い。資本主義がこの問題に対して、どれほどのことが出来るか、よくは解っていないのが現状だ。 まあ、私はともかく、グレタ・ツゥーンベリさん(環境運動家:スウェーデン出身)という若い女性は、どのようなソリューションを考えているのだろう。「大人は、お金のことしか考えていない」という主張は強烈ではある