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ブックマーク / www.timebooktown.jp (4)

  • 知のゆくえ 第二回養老孟司 Timebook Town

    「おしゃべりな脳」 あるときテレビの企画で古舘伊知郎さんの脳みそを見たんですが、とても変わっているんです。普通の脳じゃくて、いわば「おしゃべり脳」なんです。そういうのは個性なんですね。けれども、古舘さんは変なことを言うかというと、言わない。大事なのはそこです。 つまり、個性とは話の中身を指すのではない。「身体性」を指すのです。 美人の顔は世にもまれなつくりだと一方では思われていますが、そうではなくて、あれが一番普通のつくりだということを話しました。逆に、古舘さんの頭のほうは世にもまれな頭なんです。それが一般的にはごっちゃになっている。古館さんは、世の中には言っちゃいけないことがたくさんある中で、あれだけ素早くタブーをすり抜けて、キャスターという職業人としては世にも当たり前のことをちゃんと言えるんです。それが個性ということです。 けれども、乱暴な見方をすると、美人と古舘さんは同じよう

  • 知のゆくえ 第三回大澤真幸 Timebook Town

    結論から言えば、'60年代版も2004年版も、とんでもない父親の子供として生まれた自分の運命を隠蔽することが、「砂の器」という物語の発端なのですが、実はそれ自体が偽装なのではないか、というのが僕の意見です。 多重人格の話をするとわかりやすいかもしれません。多重人格症という病気の原因の多くは幼児期にひどい虐待を受けていることです。患者はその事実に立ち向かえず、人格を分裂させる。つまり、虐待を受けた人格とは別の人格を作ることでそこに逃げ込む。それが多重人格だとある時期は結論が出たのですが、実はその後にもう一展開があることが最近になってわかってきた。これを「フォールス・メモリー・シンドローム(偽記憶)」(今週のキーワード参照)というのですが、患者の記憶自体が捏造である場合が少なくないのです。 つまり、虐待されたという記憶自体が嘘ということで、アメリカでは多重人格の原因である虐待をしたとさ

  • 知のゆくえ 第三回大澤真幸 Timebook Town

    僕の社会学の先生である見田宗介さんは1990年頃、「現実は現実の反対物によって秩序づけられる」と言いました。現実の反対概念には、理想、夢、虚構といろいろありますが、戦後45年を15年ずつの3段階に分けると最初の15年は理想で、次が夢、最後が虚構の時代だというのが見田さんの意見なのです。 でも、その話を聞いたとき、僕はこう考えました。夢という言葉には理想と虚構の二重性がある。だとすれば、先の考えは理想の段階から虚構の段階に大きく変化したと言えるのではないか。しかもその転換点は戦後50年の真ん中あたり、つまり'70年代の前半あたりではないか。それが僕の直感でした。 この直感を格的に考えはじめたのは、言うまでなくオウム事件です。なにしろオウムはバーチャル国家という虚構に生きていたわけで、虚構の時代の寵児といってもいい。しかし、結論から言えば、虚構の時代も1995年あたりで耐用年数が尽き

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