スポーツのコラムにプラスして、日記を書くことにしました。日記には、お会いしている人の話、プロジェクトの話、普段の生活など、表に書けない話を書こうと思います。
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2012年シーズン途中から2016年まで川崎フロンターレの監督を務め、2017年シーズンから名古屋グランパスの監督を務めている風間八宏監督。僕は風間さんのサッカーをより深く理解し、広く知ってもらうために、プレビュー/レビューを毎試合書いてきました。 風間さんは、「相手の事は関係ない」「自分たちがどうプレーするかが大切」と繰り返し語ってきました。 風間さんは、ボールを保持し、自分たちの技術を駆使して相手の守備を崩し、相手より多くの得点を挙げ、試合に勝つことを目指しています。相手にボールを奪われるとしても、「相手に奪われる」という表現ではなく、「自分がミスしたからボールを失う」という表現を用いて、「相手」を主語ではなく、「自分たち」を主語に用いて、徹底的に自分たちのプレーを突き詰める事に、選手、スタッフをフォーカスさせていました。自分たちがコントロール出来る事にフォーカスさせ、チームを成長させ
2017年Jリーグ第33節、浦和レッズ対川崎フロンターレは1-0で川崎フロンターレが勝ちました。 ペトロビッチ監督時代に培った攻撃2017年シーズン途中まで監督を務めていたペトロビッチ監督は、守備時と攻撃時にフォーメーションを変える戦術を採用していた監督でした。 守備時のフォーメーションは「5-4-1」、攻撃時のフォーメーションは「4-1-5」。このフォーメーションの変更の狙いは、守備時は自陣ゴール前、攻撃時は相手ゴール前に人数をかけることで、得点を奪う確率と失点する確率を減らすことを目的にしていました。また、ペトロビッチ監督は、攻撃時に選手がフィールドの横幅いっぱいに広がるという特徴がありました。選手同士の距離を広げ、相手の守備との距離を広げ、パスを回しやすくしたかったからです。 ペトロビッチ監督から堀監督に監督が代わり、守備時のフォーメーションは「4-3-3」、もしくは、「4-5-1」
2017年Jリーグ第32節、川崎フロンターレ対ガンバ大阪は、1-0で川崎フロンターレが勝ちました。 僕がこの試合を観ていて気になったのは、ガンバ大阪の選手が「ボールを受けることを恐れている」ように見えた事です。 ボールを持っている選手の近くにいる選手が、ボールを受けるために、相手から離れたり、相手の背後に走るようなアクションを全く起こしません。ボールを受けられる位置にいるにもかかわらず、ボールを持っている選手の動きをただ見ているだけという場面が何度もありました。ボールを受けようと動いていたのは、遠藤と倉田だけした。 例えば、遠藤が横方向にパスを出した後、再度パスを受けようと動き直したにもかかわらず、パスが遠藤に戻らず、ガンバ大阪の選手が縦方向にパスをしてしまい、簡単に川崎フロンターレにボールを渡す場面が何度もあったことです。遠藤は自分がより優位な場所でパスを受けるために横方向にパスを出した
2017年J2第40節、ファジアーノ岡山対名古屋グランパスは1-0で名古屋グランパスが勝ちました。 前半15分までは、名古屋グランパスはファジアーノ岡山陣内になかなかボールを運べませんでした。原因は、ファジアーノ岡山のロングパスを活用した攻撃です。 名古屋グランパスは、ロングパスを上手く使って攻撃してくるチームを苦手にしています。相手チームのロングパスでDFの背後を狙われ、自陣深くに下がり、パスをつなごうとして、相手にボールを奪われ、失点してしまう。何度もこのような失点を喫して、試合に敗れてきました。ファジアーノ岡山も名古屋グランパスを分析した上で、ロングパスを使った攻撃を仕掛けようと考えたのだと思います。 ただ、名古屋グランパスも相手の攻撃に対して、準備が出来ていました。ロングパスには、ワシントンと櫛引がミスなく対応して、ファジアーノ岡山の狙い通りに攻撃させません。高いパスはヘディングで
2017JリーグYBCルヴァンカップ決勝 セレッソ大阪対川崎フロンターレ レビュー「川崎フロンターレに起こった「チョーキング」という現象」 2017JリーグYBCルヴァンカップ決勝、川崎フロンターレ対セレッソ大阪は2-0でセレッソ大阪が勝ちました。 セレッソ大阪の守備は素晴らしかったです。セレッソ大阪は守備時に4-4-2のフォーメーションで守ります。DF4人、MF4人の横幅はペナルティーエリアの横幅と同じ横幅に保たれ、中央のエリアで川崎フロンターレの選手たちにボールを受けるスペースを与えません。川崎フロンターレがボールを左右に動かしても、DF4人、MF4人が素早く移動し、選手間の距離を空けることなく守ります。 また、セレッソ大阪が巧みだったのは、川崎フロンターレに押し込まれた後の守備をきちんと準備していた事です。 川崎フロンターレのDFがボールを持った時は、4-4-2のフォーメーションで守
『第3回スポーツアナリティクス甲子園』オリエンテーション開催レポート 2017年10月23日(月)にSAPジャパンビルにて、『第3回スポーツアナリティクス甲子園~学生対抗スポーツビジネス分析官コンテスト~』の参加者に向けたオリエンテーションを開催致しました。甲子園は、日本スポーツアナリスト協会が「スポーツビジネスで活躍するアナリストの発掘・育成」を目的として開催する、学生によるデータ分析&施策提案のコンペティションです。当日は予選に応募した28名の学生や関係者が集まりました。 今回のテーマは「Jリーグの集客施策」 まず、JSAA関係者と甲子園の事務局が登壇し、コンテストの日程や審査基準を説明しました。3回目となる今回のテーマは、「集客施策がJリーグの観客動員数に与える影響を分析せよ」。学生の皆さんには、Jリーグが提供する観客動員数、当日の天気などのデータを分析し、J1最終節8試合の観客数を
2017年Jリーグ第30節、サンフレッチェ広島対川崎フロンターレは3-0で川崎フロンターレが勝ちました。 この試合の前半、川崎フロンターレはサンフレッチェ広島陣内にボールをなかなか運ぶ事が出来ませんでした。そして、サンフレッチェ広島が持ったボールをなかなか奪い返す事が出来ませんでした。 サンフレッチェ広島は「4-3-3」というフォーメーションで守ります。川崎フロンターレがボールを持ったら、素早く距離を詰め、ボールを奪おうとします。奈良とエドゥアルドには皆川、エウシーニョには柏、車屋にはアンデルソン・リマが対応します。そして、谷口と森谷には稲垣と森島が対応し、中村には青山が対応するという具合に、ほぼ1対1になるように守備者が対応します。 川崎フロンターレが上手くボールを運べなかった理由は、主に3点あります。 1つ目は、相手も体力が残っていたので、簡単には相手を外す事が出来なかったからです。2
2017年J2第38節 V・ファーレン長崎対名古屋グランパス レビュー「0.5人分しか試合に参加していなかった2人の選手」 2017年J2第38節、名古屋グランパス対V・ファーレン長崎は1-1の引き分けでした。 この試合の前半、僕は名古屋グランパスのプレーを観ていて、「10対11で試合しているようだ」と感じました。そう感じた理由はV・ファーレン長崎の守備が素晴らしかったからでもあるのですが、名古屋グランパスの選手の中で、ボールを受けるための動きをしていない選手が2人いたからです。 2人とは、イム・スンギョムとシモビッチ。前節のスターティングメンバーのうち、シモビッチはガブリエル・シャビエル、イム・スンギョムは宮原の代わりに出場した選手です。 大きかったガブリエル・シャビエルと宮原の不在他の選手の代わりであれば、「10対11で試合をやっているようだ」とまでは感じなかったかもしれません。しかし
2017年J2第37節、名古屋グランパス対湘南ベルマーレは3-2で名古屋グランパスが勝ちました。 プレビューにも書きましたが、湘南ベルマーレの強みは、セットプレーと守備です。セットプレー関連の得点が、総得点の39%を占め、守備のデータを分析すると、シュートを打たれる回数が1試合平均12.4本でリーグ7位。シュートを打たれる数を、攻撃を受ける回数で割った「被チャンス構築率」は9.5%でリーグ6位。そして、シュートを決められる確率を示す「被シュート成功率」は6.0%でリーグ1位。相手に得点を与えず、セットプレーや相手が攻撃に出て来た後に、ボールを奪い、相手の守備が整う前に攻撃して得点を奪い、勝利してきたチームなのです。 一方、名古屋グランパスは、シュート成功率が13.9%でリーグ1位。データ通りなら、名古屋グランパスの1試合平均のシュート数が13.9本なので、普段通りなら2得点する計算になりま
2017年J1第29節 川崎フロンターレ対ベガルタ仙台 レビュー「いつもと同じようだけど、いつもと違う等々力劇場」 2017年Jリーグ第29節、川崎フロンターレ対ベガルタ仙台は3-2で川崎フロンターレが勝ちました。 2週間で3試合目。短期間で3試合も戦えば、様々な対策を講じてきます。今年8月に、鹿島アントラーズで監督を務めていた石井正忠さんと話をする機会があった時、石井さんと「Jリーグは3試合同じ戦い方は通用しない」という話をして、同意頂いた事があるのですが、Jリーグだったり、海外リーグの試合を観ていても感じるのですが、同じようにみえて、微妙に毎試合細かく調整しています。(テニスですが、「同じやり方は通用しない」というテーマで記事を書いております。よろしければ、こちらも読んで頂けると嬉しいです。) 川崎フロンターレは、ルヴァンカップ第2戦と同じ戦い方で臨みました。仕掛けてきたのは、ベガルタ
2017年J2第35節、FC岐阜対名古屋グランパスは6-2で名古屋グランパスが勝ちました。 この試合の勝敗を分けたポイントは、前半25分過ぎに名古屋グランパスが行ったポジションチェンジでした。 前半25分過ぎに、名古屋グランパスはFWの佐藤を左MFに、左MFのガブリエル・シャビエルをFWに移します。このポジションチェンジを行った理由は、守るべき場所を空けないようにしたかったからです。 ガブリエル・シャビエルは、ボールを持った時のプレーは何も言うことがありません。「止める」「受ける」「外す」「運ぶ」すべてのプレーのレベルが高く、足も速く、ミスをしません。そして、何より凄いのは、自分勝手にプレーするのではなく、状況に応じて、最善のプレーを選択出来る事です。こんな選手はなかなかいません。 しかし、どんな選手にも欠点があるように、ガブリエル・シャビエルにも欠点はあります。 ガブリエル・シャビエルの
2017年Jリーグ第28節、川崎フロンターレ対セレッソ大阪は、5-1で川崎フロンターレが勝ちました。 この試合の勝因は、準備期間がきちんと取れた事です。この試合の前まで、川崎フロンターレは中3日もしくは中2日で5試合を戦いました。中3日もしくは中2日の試合では、コンディションを整えるのが精一杯で、相手チームの対策を準備したり、課題を改善する時間はありません。したがって、これまで培ってきた実力を最大限発揮するしかありませんでした。 しかし、この試合は前節のヴィッセル神戸戦から中6日空きました。2日間のオフを挟み、4回の練習しかありませんでしたが、今の川崎フロンターレは技術、体力ともに高いレベルの選手が揃っているので、準備期間がきちんと確保出来て、スタッフが問題点を明確にした上で対策を伝えれば、きちんと実行する事が出来ます。 セレッソ大阪もこの試合に向けてしっかりと準備をしてきたと思うのですが
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