コクヨグループでは2007年春、そうした女性社員たちが長く働き続けるための支援や風土作りを進めようと、総合職の女性30人に、女性の活躍推進のためのヒアリングを実施した。ところが「彼女たちからは『管理職やロールモデル(お手本になる人)が少ない』といった女性の問題に限らず、長時間労働の改善など、もっと視野の広い課題が上がってきたのです」と話すのは、コクヨ人材開発部の赤木由紀さんだ。 赤木さんがコクヨに転職したのは、その数カ月前。以前はIT(情報技術)関連企業に勤務していた。以前の勤務先は「男女の別なく活躍できる半面、深夜残業や休日出勤も当たり前という環境で、社員の入れ替わりが激しい会社でした。私自身、将来も仕事を続けていけるのか不安を感じるようになった時に、コクヨが女性の活躍推進に取り組むべく専任担当者を公募していることを知り、転職を決意しました」 すべての社員の多様な働き方を考える そんな自