小学生の頃から「甲子園」が大好きだった。球児たちのキラキラ輝く笑顔と、悔し涙。数々のドラマがあって、何度も感動した思い出がある。当時は甲子園関連雑誌なども読みあさった。スポーツの魅力を最初に教えてくれたのが甲子園だったような気がする。しかし、スポーツライターとして活動をするうちに、いつしか“夢の甲子園”に違和感を覚えるようになった。 まずはメディアについて。一般紙の地域版は理解できるとしても、スポーツ新聞などの「高校野球」報道は本当にバカげている。 6月に行われた陸上の日本選手権で高校2年生のサニブラウン・アデブル・ハキーム(城西大城西高校)が男子100mと200mで2位に食い込む快挙があった。その件について某スポーツ紙では写真つきで一応報じたものの、高校野球に比べれば小さいと言わざるをえない扱いだった。都道府県大会の予選レベルでも、ありえないくらいの紙面を割いているのだ。 大人によって作