タグ

2013年2月10日のブックマーク (5件)

  • 吉川洋「デフレーション」 - loisir-space’s blog

    デフレーション―“日の慢性病"の全貌を解明する 作者: 吉川洋出版社/メーカー: 日経済新聞出版社発売日: 2013/01/19メディア: 単行購入: 3人 クリック: 71回この商品を含むブログ (13件) を見る これは近年稀に見る良書だと思います。 日においてなぜデフレが起こっているのかについて冷静かつ明快に論じています。ページにして二百数十ページですが、デフレの原因の分析に加え、経済学の迷走を批判的に鋭く考察されています。以下、書に沿って、簡単に見ていきたいと思います。 デフレがマクロ経済に与える影響について、次の2点が挙げられます。 1.名目金利を一定とすれば、デフレによって実質金利が上昇し、設備投資住宅投資など投資の足を引っ張ることになる。 2.アービング・フィッシャーのいう、デフレと不良債権の悪循環。好況期に企業が過大債務を負い、その後やって来る不況期に経済がデフ

    吉川洋「デフレーション」 - loisir-space’s blog
  • Classification of Japanese Prefectures (「都」と「道」と「府」と「県」の違いについて)

    には1都1道2府43県があります。 全部「県」でも良いのに、何故4つだけ「県」では無いのでしょうか? 実は、現在でこそ、この4種は対等なものとされていますが、歴史的経過はかなり違うものなのです。 これについて詳しく見て行きましょう。 「道」は歴史的起源が別 「都道府県」のうち「道」だけが、「○○道」のうちの「○○」(つまり「北海」)を取り出しても、道庁所在地やそれに準ずる地名にはならないという意味で性格が異なりますね。 実は、この違いは歴史的起源の違いに関係しているのです。 「都府県」は「幕藩体制の藩」を「廃藩置県」してできた「県」を統合して生まれたというのが基です。それに対して、 「北海道」は幕末の試行錯誤的な支配体制を明治政府が引き継ぎ、さらに試行錯誤を経て今の形に落ち着いたものです。 元々、北海道(蝦夷地)は幕府にとって支配体制が確立していない地でした。 南の方に「松前藩」があ

  • 成長が先か、生産性が先か - 経済を良くするって、どうすれば

    2/7の深尾京司先生の経済教室は、おもしろく読ませてもらった。経済学の常識は、個々の企業が生産性を上げ、その結果として経済が成長するというものだろう。それは分かっていながら、筆者は、成長の結果として、生産性が上がっているのではないかという、長年の疑問を拭えないでいる。因果関係を逆転させるのは、基的な思考法なので、余興につきあってもらえたらと思う。 ……… 紙面に掲載された図を見ると、製造業のTFPは、1991年のバブル崩壊を境に伸びが落ち、2002年頃から急に高くなっている。ということは、1991年から技術革新や規制緩和が停滞し、2002年から大きな進展を見せたということだろうか。正直、そうした技術的実感はまったくない。単に、バブル崩壊後に需要が伸びなくなり、2002年以降はアメリカンバブルで輸出が急増したに過ぎぬのではないか。 こうして見ると、技術革新や規制緩和によって経済を成長させよ

    成長が先か、生産性が先か - 経済を良くするって、どうすれば
    nizimeta
    nizimeta 2013/02/10
    “米国はITを使う金融業がバブルで潤ったのに対し、日本は輸出増の需要波及を緊縮財政で断ち切ったから、内需中心の非製造業が伸びなかったようにも思える”
  • 改革の順番を考える - 経済を良くするって、どうすれば

    今日は「北欧モデル・何が政策イノベーションを生み出すのか」の3章から5章を取り上げてみよう。北欧モデルは、とても参考にもなるが、政策をバラバラにマネても機能するものではなく、ワンセットで考えなければならない。それがの著者の主張でもあるし、筆者も同感だ。それでは、どういう順番で改革は行うべきなのか、政策論は、そこまで考える必要があるだろう。 ……… 3章は、北欧の特徴として、法人税の低さとR&D比率の高さが指摘されている。これだけ見ると、日も法人税を下げ、研究開発投資を優遇すべきと思うかもしれないが、ここは、北欧の資所得への課税の高さにも注目したい。日と比べれば、法人税率が低い代わりに、資所得の税率を高くしてバランスを取っているのだ。 日は巨額の公的債務を抱えているため、金利上昇時に財政赤字が拡大すると不安視されている。もし、スウェーデン並みに30%もの税率であるなら、日の金融

    改革の順番を考える - 経済を良くするって、どうすれば
  • 高宮利行古書エッセイ「ほんの世界はへんな世界」

    慶應義塾大学名誉教授、ロンドン好古家協会フェロー(FSA)、シェフィールド大学名誉博士、グラスゴー大学名誉文学博士。古書体学、書物史、中世イギリス文学、アーサー王文学の領域で多くの業績がある、国際的に知られた学者であり、日中世英語英文学会会長、新チョーサー学会理事、国際アーサー王学会日支部長、POETICA編集委員長などを歴任。日での西洋稀覯書研究において第一人者である高宮教授に隔月で古書に関するちょっと変わったお話をしていただきます。 英国の古書収集家には昔から変人奇人の類が多いが、ウィリアム・ヘンリー・ミラーWilliam Henry Miller(1789-1848)はその中でも際立っていた。エディンバラの裕福な養樹園主(わが国でいえば庭師)の一人息子として生まれたミラーは、父の死後エディンバラのクレイジェンティニーの家督を相続した。31歳のときニューカスル・アンダー・ライム選

    nizimeta
    nizimeta 2013/02/10
    “「すべからく収集家たるもの、同一の書を三部所有すべし、一部は貸すため、一部は読むため、一部は保存のため」”