生死の覚悟 (新潮新書) 作者:髙村薫/南直哉 発売日: 2019/05/15 メディア: 新書 高村薫とおれ、おれと高村薫。若いころ、高村薫の小説に打ちのめされていた。とくに衝撃だったのは小説『レディ・ジョーカー』での競馬場シーン(たしかアジュディケーターが走っていたと思う)だった。 おれは、「ひょっとして高村薫は競馬ファンなのでは?」とすら思うほど、見事な描写だった。そう思った。思ったが、ただ一度競馬場に取材に行っただけだとどこかで読んで仰天した。それが小説家の目の凄みか、と。 その高村薫と、このところよく読んでいる南直哉の対談本である。おれは高村薫の近年、といってもずいぶん経つと思うが、思想小説的なところに行ってからは(『晴子情歌』からか?)ご無沙汰している。ちょっと手にとってもみても、「難しい!」と放ってしまっていた。しかし、いくらか仏教関連の本を読んだ今ならば……という思いもする
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