「光が足りない」。 この間、医者にそう言われた。女の人からもずっと言われつづけている。なんの光か? 部屋の光だ。おれは坂道にある二階建てのボロアパートの一回に住んでいる。基本的に暗い。そして、ベッドの位置からも直接朝の光を浴びることはできない。 しかし、いろいろな面から光にあたったほうがいいという。朝になったら、蛍光灯でいいから光を浴びろと言われた。一理あるに違いない。以前、北欧の人とかが光を浴びるための小さな機械をお恵みいただいたが、朝、自動的に照らしてくれるような機能はない。どうしたものか。 とりあえず、遠い窓のカーテンを開けることにした。カーテンと言っても、チャイハネで買った薄い布を突っ張り棒と洗濯ばさみで垂らしているだけだ。これが二重になっていて、それを取り払った。 そして、おれは思い出した。おれ、朝の光に敏感で、ちょっと明るくなると起きてしまうのだ。五時とか、そんな時間に。おれが