きしむ政治と科学 コロナ禍、尾身茂氏との対話 著者:尾身 茂 出版社:中央公論新社 ジャンル:社会・時事 「きしむ政治と科学」 [著]牧原出、坂上博 尾身茂氏は、コロナ禍の感染症対策分科会など政府の一連の会議で最も名が知られた専門家であろう。 著者らのインタビューに対し、言葉を選んではいるものの、まず伝わってくるのは、政府の無策に対する氏のもどかしい思いである。今回のような新興感染症による危機は、10年以上前から予想されていた。尾身氏ら専門家は検査・人員体制の強化などの報告書を政府に幾度も提言したが、訴えは十分に生かされず、コロナ禍は始まった。 尾身氏らは、準備がもとより不足であることを知りながら、使命感を支えに踏み込んだ発言を時に続ける。しかしそれが自分たちへの風当たりを強くし、氏には殺害予告も届く。 「我が国の危機管理体制は十分ではなかった」と2020年初夏の見解に記したら厚生労働省か
イギリスのBBCが放送したドキュメンタリーをきっかけに、被害者らが声を上げ始めたジャニーズ事務所の「性加害」問題。実はイギリスの芸能界でも、過去に加害者が死亡した後に「性加害」の実態が明らかになったケースがありました。 加害者が死亡していても、「被害者への社会正義」という信念のもとに行われたという大規模な捜査。その捜査を指揮したイギリスのロンドン警視庁の元司令官を取材しました。 ■イギリス芸能界でも過去に「性加害」問題 加害者の死後に判明赤いサングラスをかけて葉巻をくわえた男性。かつて、イギリスBBCなどでテレビ番組の司会を務め、国民的な人気を集めたタレントのジミー・サビル氏です。芸能界で華々しく活躍する一方、障害児支援など慈善事業も積極的に行い、イギリス王室のチャールズ皇太子(当時)などとも面識があったほか、その功績が認められ、数々の賞のほかナイトの称号も授与されていた人物です。 しかし
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