IIJの山本和彦氏は、「迷惑メールとは、「受信者の意思に反して送受信されるメール全般」である」と定義する。ここで重要なことは、迷惑メールかそうでないかは、メールの内容や形式ではなく、「受け手にとってそのメールが迷惑かどうか」ということで判断されるということだ。 広告、宣伝を目的とした、いわゆるダイレクトメールと迷惑メールの区別は非常にあいまいだ。同じ内容のメールが、受け手によって、迷惑メールにもなればダイレクトメールにもなる。「たとえアダルトコンテンツの未承諾広告であったとしても、そうした情報を欲する人にとってはそれは迷惑メールではないのです。これはすなわち、ISP側の一方的な判断で迷惑メールとそうでないメールを機械的に区別することができないということも意味しています」(山本氏) もう一つ、日本における迷惑メール対策で重要なことが、憲法で保障されている「通信の秘密」の原則との整合性であ