タイパはタイム・パフォーマンスの略で、映画を1.5倍速で観る若者が増えているとして話題になりました。ネット上のコンテンツがあまりに増えすぎて、処理できなくなったからだとされます。 タイパの背景には、時間資源の制約があります。イーロン・マスクやジェフ・ベゾスのような大富豪でも、わたしたちと同様に、1日は24時間しかありません。お金は(理屈のうえでは)無限に増やすことができますが、時間をお金で買うことはできないのです。 社会がゆたかになるにつれて、ひとびとの関心はお金から時間へと移っていきます。富裕層だけでなく、いまの平均的な若者も、ソーシャルゲームやサブスクの動画、Web漫画を楽しむのに、さほどお金を必要としなくなりました。 経済学の需要と供給の法則が教えるように、希少なものは価格は上がっていきます。いまでは、お金よりも時間の方がずっと価値が高いのです。 時間資源の制約は現代社会の本質で、た