ソチ五輪シーズンの本格的な開幕となるGPスケートアメリカが、10月18〜20日、デトロイトで開かれた。男子は、町田樹(関大)が自己ベストを大幅に上回る265.38点で優勝し、五輪代表に向け一歩前進した。昨年の全日本選手権9位の大敗後、何が町田を変えたのか。成長の裏側にはある「決意」があった。 昨季は、希望と失望のあふれるシーズンだった。GP初戦3位、2戦目の中国杯は高橋大輔(関大大学院)を抑えて優勝したものの、GPファイナルは最下位、全日本選手権は9位で、世界選手権はおろか四大陸選手権にも派遣されずシーズンが終わった。五輪代表レースで厳しい立場に追い込まれた町田は、1月からの3カ月間、自分と向き合う日々を過ごした。 ここ数年、好成績もあるが、転落もする。2010年はネーベルホルン杯で4回転ジャンプを成功させて優勝するも、その後調子が上がらず全日本選手権は6位。2011年からは拠点を米国に移