そば製粉大手2社が、製麺会社やそば店に納めるそば粉を値上げする。国内外での不作に円安が追い打ちをかけた。年越しそばへの影響を避けるため、値上げ時期は年を越した来年1月1日にした。 値上げするのは日穀製粉(長野市)と松屋製粉(栃木県上三川町)。 国内需要の6割を占める中国産そばのそば粉は1キロあたり80円値上げされる。日穀製粉の場合、平均250円から330円(税抜き、以下同)になる。松屋製粉は、国産そばのそば粉も100円値上げする。日穀製粉は9月に、600円から700円に値上げ済みだ。ともに3年ぶりの高値水準だという。 農林水産省によると、中国ではより高く売れるアワへの転作が進む。ロシア産は今秋、不作だった。国内の主産地、北海道も夏の天候不順で作柄が悪かった。 影響は小売価格に及ぶ。製麺大手のシマダヤ(東京)は来年3月、家庭向け「流水麺そば 2人前」の希望小売価格を10円上げて230円とする