空を見上げますと覆いつくすのは女心ばかりと成りまして、秋で御座います。 釣り師も気がはやる季節と成ってまいりまして、益々成り立ち様が世間様とかけ離れる事と成って参ります。 この時節に成りますと釣り師の頭の中は,それは釣りのことばかりで御座いまして、世間向きのことは上の空、言われることなどてんで眼中に無い事となって、ずれた返答しかいたしません、ここいらが一般の常識と行き違いとなってまいるところです。 一般社会と行き違いと成った集団が今日も渡船場にたむろ致します。新手の顔やなじみの顔、それぞれに思惑などよこしまに抱えておりまして、虎視眈々とお互いの手の内を探ったり、知らぬ間柄ですとそれぞれの力量を値踏みいたしております。 自然と小さな集団が出来て参りまして、与太話から釣りの話、はたまた下世話な話まで花が咲く事です。 浪士様は先日のへたくそに、鼻で息をしながら集中するように偉そうに講釈を垂れてお
![釣りは今日どう釣るか これからどう釣るかであって、決して過去の釣果をひけらかすことではありません。 - 備後「あこう浪士」 釣り場の周辺](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/14ae25cd9668f7cc64fe0a77ac5e0dae4e982e08/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fa%2Fakouroushix%2F20151005%2F20151005102827.jpg)