2012年12月11日 丹羽 仁史 (理化学研究所発生・再生科学総合研究センター 多能性幹細胞研究プロジェクト) email:丹羽仁史 領域融合レビュー, 1, e008 (2012) DOI: 10.7875/leading.author.1.e008 Hitoshi Niwa: Molecular mechanism governing pluripotency of stem cells. 要 約 マウスの着床前の胚から樹立されたマウスES細胞は,サイトカインのひとつLIFに依存的に多能性を維持している.このLIFシグナルは複数の転写因子の制御を介し多能性に関連する転写因子ネットワークに入力している.これとは並列に,液性タンパク質であるWntも多能性の維持に寄与するが,このWntシグナルはTcf3によるEsrrb遺伝子の発現抑制を解除するというひとつの点において多能性に関連する転写因