菅直人首相と鳩山由紀夫前首相の関係がかつてないほど険悪になっている。今回の内閣改造・党役員人事で、首相が鳩山氏に事前に一切相談しなかったことに加え、首相時代の鳩山氏を「平成の脱税王」と面罵した与謝野馨元財務相を入閣させたからだ。 「挙党態勢と言うが、自分の仲間だけで決めてしまう。枝野幸男幹事長は昨夏の参院選で負けたのに、その責任を忘れているのか。理解できない人事だ」。鳩山氏は16日、訪問中のインドで記者団に対し一連の人事を酷評した。 鳩山氏の怒りの矛先は、人事の内容だけではなく、首相の態度にも向かう。首相は昨年12月31日、ハワイで冬休み中の鳩山氏に電話し、「帰国されたら、真っ先にお会いしたい」と面会を要請した。鳩山氏は「人事の相談か」と連絡を待ったが、その後、音沙汰はなかった。 あげくの果てに、実母からの資金提供問題をめぐり、鳩山氏を国会で「母親に子分を養うお金をせがんでいる」と激