東日本巨大地震で、岩手県大船渡市三陸町の綾里地区を襲った津波は最大23メートル以上だったことが18日、港湾空港技術研究所の現地調査でわかった。 観測場所は、1896年の明治三陸地震津波で、これまでの国内最高となる38・2メートルを記録しているが、同研究所の高橋重雄研究主監は「明治の津波の時はなかった防潮堤がなければ、国内最高を記録していた可能性が高い」とみている。 高橋さんらは18日、現地入りし、全地球測位システム(GPS)計やメジャーなどで津波の高さを計測した。その結果、綾里地区では、湾を取り囲むように立つ防潮堤が大破し、波は家屋などをのみ込みながら山をせり上がって、高さ23メートルまで達していた。