「知ってる? この店、実はさ………」 知る人ぞ知るナイショ話は出張スィーツを効果的に演出するエッセンス。というわけで、今回は、東京の人気和菓子店の隠れたエピソードをご紹介しましょう。東京メトロ半蔵門線の半蔵門駅から徒歩30秒。1955年に創業した一元屋は、売り場面積わずか7坪の小さな和菓子屋だ。 売っているのは、きんつばと最中だけ。最中には「大納言」と「求肥」の2種類がある。正真正銘、きんつばと最中だけの超専門店である。 特に評判が高いのがきんつばだ。「きんつばは嫌いだったけど、ここのなら食べられる」とか「もうほかの店のきんつばが食べられなくなった」などという熱狂的なファンが多いのである。 ファンの多さは、味を体験してみると納得できる。塩分がほのかに効いた穏やかな甘さ、じゃりじゃりしていない薄目の柔らかな衣、艶やかに炊きあげられた小豆の食感。これで1個147円(税込)というのはウソでしょう