「博物館である前に田舎の役場だった」 某博物館の嘱託職員を退職した(事実上の解雇)。 それを友人たちに報告するときに自然と口をついて出たのがこの言葉だ。 改めて考えてみても、この一言に尽きるな。 例えば、この市の文化財の一つに折口信夫の碑がある。 しかしこの博物館では「信夫」の読み方がググらないと分からない。 市内で一番詳しくなきゃいけないはずの学芸員でさえ。 それで何の支障もなく誰も疑問に思わないのがこのムラなのだ。 「折口信夫を知らない学芸員」は、小さくみればその職員の力不足と無関心ゆえ。 だが大きく見れば、それが問題視されない、職員にそれを理解するだけの余裕をもたせない、或いは理解してる者をそのポストに就けない行政の構造的欠陥でもある。 (初めから学芸員として採用するのでなく、一般採用の職員を間に合わせで回すからこういうことが起こる) ここではムラの偉い老人の顔色をうかがうことが最優