伊丹市で進められている新図書館建設に反対する2つの市民団体が2日、藤原保幸市長に建設計画の中止を求める要望書と署名1万1331人分を提出した。藤原市長は署名を受け取ったものの、「新しい図書館は必要で、建設は景気対策としても有効」として理解を求めた。 市によると現在の図書館(千僧1)は築約40年と老朽化しているうえ、本の増加に収容能力が追いつかなくなっている。計画ではJR伊丹駅と阪急伊丹駅に近い宮ノ前3に新築移転させ、蔵書能力を現在の約30万冊から約40万冊に増やす、などとしている。建築費は約27億円で、来年度当初予算案ではこのうち国からの交付金などが約14億円、残りの約13億円を起債で賄うとしている。 市民団体「伊丹市の図書館を考える会」代表の松野久美さんらは「伊丹市にはこれ以上のハコモノは要らない」などと訴えた。【衛藤達生】 〔阪神版〕