米国では、セミの大群の侵略がついに開始された。17年もこの時を待ち続けてきた、無数のセミの幼虫が一斉に孵化し、全米各地を覆い尽くす。 地表の平均気温が17度に達したときが、17年周期ゼミの大躍進時期だ。ピーク時になると、1平方メートル当たり1000~2000匹のセミがひしめき合うこともある。セミは世界中で見られるが、この周期的現象が起きるのは米国だけだ。 この画像を大きなサイズで見る 生物学上は半翅目に分類されるこのセミは、体長が約2~3センチで体色は黒、赤い目とオレンジ色の翅脈のある半透明の羽を持つ。人を刺したりはせず、若木から樹液を吸い上げる。 鳴き声は大きく、雄ゼミは、交尾に誘う鳴き声を鼓膜と呼ばれる腹部の膜で発生させ、雌ゼミに向けて発する。この独特の鳴き声を数千の集団が発すると、耳をつんざくような轟音になる。