和歌山県田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)は4日、迎春準備として、神門の大しめ縄と、えとを描いた大絵馬を掛け替えた。 大しめ縄は長さ約4・5メートルで、重さ約250キロ。三重県紀宝町の榎本政子さん(84)が毎年、作って奉納しており、今年で34回目。稲わら約1200束を使い、家族や親戚、友人とともに約1カ月かけて作ったという。 この日は、本宮大社の職員らが、古い大しめ縄を取り外して新しい大しめ縄を掲げた。大しめ縄の両端上に掲げている熊野の守護神「八咫烏(やたがらす)」を模したしめ縄と、九鬼宮司(61)が白い紀州犬を描いた来年のえと「戌(いぬ)」の大絵馬も掛け替えた。 榎本さんは「良い出来栄え。元気なうちは続けたい」。九鬼宮司は「来年の御創建2050年にふさわしい、美しい姿のしめ縄を奉納いただき大変ありがたい。身の引き締まる思いで、来年を迎え、1年間を走り抜いていきたい」と話した。