僕の映画は、女性に対する白旗宣言なんです ―石井監督の作品には、普段怒らなさそうな女性が、激怒したり暴れたりするシーンがよく登場しますね。 石井:そうですね。僕の映画は、女性に対する白旗宣言なんです。「あなた達には、すいませんが勝てません」と。僕自身もそう思っていて、無意識のうちに女性が超然としたキャラクターになっているかもしれません。演出している時、よく女性の役者さんに「子宮で考えて演技してください」と言うんですが、ちょっとしたきっかけを与えるだけで女性はすごく堂々とした演技をするんです。女性達の持つたくましさとか強さには、やはり尋常ではないものを感じます。男性は、やっぱり理屈で動いていますから、「あなたの面白いところはここだからこうやって見せよう」と、理屈で説明します。もちろん例外はありますけど。 ―そういった、「女性って強いな」という意識は、生活している中での実感から得たものですか?