中国原産の野菜「チシャトウ」を、アレルギー性鼻炎の症状があるマウスに与えたところ、くしゃみの回数や前脚で鼻をかく行動が大幅に減ることを、岡山大薬学部の杉本幸雄准教授(薬理学)らの研究チームが突き止めた。 チシャトウに何らかの抗アレルギー成分が含まれているとみられ、杉本准教授は「人にも良い影響が出る可能性がある」と注目。29日に北海道大で行われる日本薬学会で発表する。 業務用食品卸会社「大森食品」(岡山市北区)などとの共同研究。チシャトウはキク科のレタスに似た野菜で、中国ではいため物などにして食される。同社は県内などの農家に栽培を委託、春、秋に販売している。 実験では、化学物質を投与してアレルギー性鼻炎症状を作り出した5週齢のマウス21匹を用意。〈1〉毎日、化学物質だけ与える〈2〉化学物質とチシャトウの茎を与える〈3〉化学物質とチシャトウの葉を与える――3グループ各7匹に分けて観察した。 2