会場でどれだけ彼らのTシャツを見たことだろう。 2016年のグリーンステージで20周年のクロージングを飾って以来のフジロックとなった電気グルーヴ。僕にとって彼らは、「フェスに行ったらいる人達」だった。洋楽邦楽の区分を問わず様々なフェスに出演し、会場で「お、電気やってるやん!」くらいのノリで観たり観なかったりする。彼らが当たり前のようにいる安心感。熱心なファンはもとより、そんな距離に電気グルーヴがいたフジロッカーも多いのではないだろうか。それだけに2020年のラインナップからキャンセルとなり音源が販売停止になったことはとてもショックだったし、石野卓球とピエール瀧の帰還を待ち望んでいたフジロッカーの数は計り知れない。 SIAが流れる21:30過ぎのグリーンステージ。大将こと日高正博氏が登場し、この「特別なフジロック」に集ったフジロッカーを労う。「3年振りのギグ、最高のエンターテイナーを大きな拍