東急東横線と東京メトロ副都心線の相互乗り入れが16日にスタートする陰で、東横線の菊名(横浜市港北区)と北千住(東京都足立区)を結ぶ日比谷線直通電車、通称「ヒビチョク」が役目を終える。半世紀近く、東京都心に乗客を運び続けた「直通運転の老舗」だ。 開業は1964年。六本木、霞ケ関、銀座などビジネス・官庁街を通り、ラッシュ時には10分間隔の運行で通勤通学の足を支えている。一方で近年は本数が削減され、日中は30分間隔と存在感が薄らいでいた。 東急電鉄によると、廃止の主な理由は、日比谷線車両の長さが短いこと。今後ホームドアを導入する際、ほかの車両との違いがネックになるという。 横浜都市発展記念館の調査研究員・岡田直さんは、現在は当たり前になった私鉄と地下鉄の直通の先駆けになったと評価する。 「日比谷線による都心への直通は、東急にとって大正時代からの悲願だった。ただ、渋谷というターミナルを通ら