単換掌について、夏の講習会では扣歩応用と擺歩応用で十以上の変化を習いました。もっとも、そうしたことを念頭において単換掌の練習することにどれだけ意味があるのかといえば、ちょっと微妙でしょう。例えば初学者が単換掌の練習でよく陥りがちな間違いに、最初の擺歩の横撞掌で相手を打とうとすることなどが挙げられます。もちろん名前がそうついているからそのように使うことはあるでしょう。ただ打とうとするあまり、身体手足がばらばらになりがちなようです。 そしてさらに、仮に全部が一致できるように動かせるとしても、なお打とうとして練習することにはまだ問題が残ります。例えば李先生は、その擺歩の動作を相手の攻撃を払うのにも使われ、これは技ではないのだ、と話されたことがありました。おそらく攻撃者と李先生の距離が半歩でも近ければ、そのままの動作で攻撃として機能したでしょう。ようするに、どう使うかは状況に依存するもので、そうし