米上院外交委員会の承認公聴会で証言するヒラリー・クリントン上院議員(現国務長官)=1月13日、ワシントン〔AP Photo〕 「アジア太平洋の平和と繁栄を維持するため不可欠な米国外交の礎石」―― 1月13日、オバマ次期大統領が国務長官に指名したヒラリー・クリントン上院議員(現国務長官)は上院外交委員会での承認公聴会で日米同盟についてこう述べた。さらに中曽根外相との電話会談では自ら北朝鮮による拉致問題に言及。ブッシュ政権末期に求心力を失った日米同盟の再強化に向け、異例ともいえる気配りを見せている。 ヒラリー・クリントンの「変わり身」 元来、日本のみならず、米国内においてもクリントン長官には「親中派」のイメージが強い。夫君・クリントン元大統領による中国訪問は「日本素通り(ジャパン・パッシング)」のトラウマとして日本の外交当局には根強く残っている。クリントン長官自身も2007年10月、米外
「官邸主導」哲学を引き継ぐ?民主党で政権移行論議が活発になってきた(衆院本会議に臨む小沢代表と菅代表代行) 衆院選で政権交代を目指す民主党。昨秋以来、一部の幹部が熱心に回し読みしてきた結党直後の資料がある。1998年12月18日付の党政権運営委員会の答申だ。首相の補佐体制の強化、政権内で分立しがちな内閣と与党の一元化、縦割り行政の克服など今日でも決して古くない首相官邸主導の政権マネージメントのあり方を描く。代表・小沢一郎も代表代行・菅直人もこの意外な「原典」を土台に「政権移行」や「政権運営」のプランを競い始めた。 内閣・与党の一元化構想の先駆け 「新しい政府の実現のために〜転換期に挑む政治的リーダーシップの確立」と題した10年前の答申。代表だった菅は自民党出身で農相や総務庁長官を経験した鹿野道彦を委員長に指名した。今、党分権調査会長などを務める玄葉光一郎を事務局長に英国などの議院内閣制
「誰がそんなことを言っているんだ?そんなことはない」。東京・信濃町の慶応大病院。入院中の首相・安倍晋三はベッドの上で少なくとも2回、こうつぶやいている。「そんなこと」とは「麻生クーデター」説である。参院選大敗後も安倍を支え抜くとささやいた自民党幹事長・麻生太郎が実際は内閣改造人事や政権運営で首相の実権を奪い取り、安倍は「だまされた」と叫んで政権を投げ出した――。ポスト安倍政局で一夜にして麻生を劣勢に追いやったこの「物語」を安倍自身がいま、否定する。検証すればするほど、奇怪な裏側が見えてくる。 参院選当日から敷かれていた「麻生包囲網」 「麻生クーデター」説は12日午後、安倍が辞意を表明した直後から流れ出した。「安倍が11日に面会した自民党の有力議員に『麻生にだまされた』と漏らした。突然の辞意は権力を簒奪(さんだつ)した麻生へのせめてもの抵抗であり、憤死なのだ」と言う骨子だった。さらに自称
1987年6月29日。韓国は「民主化」した。では、この20年間、民主主義は深化してきたのだろうか。 支持率上がる「独裁者の娘」 最近、「朴槿恵・前ハンナラ党代表を次期大統領に」と望む韓国人にしばしば出会う。気のせいかと思ったら、彼女の支持率がじりじりと上がっている、とする世論調査もある(グラフ参照)。 彼女は故・朴正煕大統領の長女だ。民主化運動が盛り上がった20年前はもちろん、たった5年前でさえも「独裁者の娘」(盧武鉉大統領)を30%もの国民が大統領に待ち望むようになるとは、想像できなかった。 確かに、年配の韓国人の中には朴正煕時代を懐かしむ人が増える。でも、それは「貧しかったが活力に溢れていた」青年期としての韓国を、自らの青春時代に重ね合わせて懐古しているに過ぎないのであって、「では、もう一度、あの独裁時代に戻りたいか」と問えば、ほぼ全員が「ノー」と答える。 朴槿恵・前代表の支
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