液体ロケットエンジンの概要LE-9エンジンの仕組み液体ロケットエンジンには様々な方式がありますが、ほとんどに共通するのは、タービンなどの動力を用いてポンプを回転し、高圧にした燃料を燃焼室に送り込む点です。宇宙空間では燃料を燃やす空気が存在しないため、ロケットには燃料の他、酸素も搭載しています。 H3ロケットで採用しているLE-9エンジンはエキスパンダーブリードサークル(オープンエキスパンダーサイクル)という方式を採用しています。燃料は液体水素、酸化剤は液体酸素を使用していて、それぞれ燃焼室に送り込むためのポンプが備えられています。 タービンの動力源には、小型の燃焼器で発生した高温ガスを用いる方式が一般的ですが、LE-9ではエンジンを冷却し、温まった燃料の排熱を利用することでタービンを駆動します。この方式はパワーには劣るものの、構造を簡略化し、高効率化も達成できるのが大きな特徴です。 htt