人工衛星から地球を見ると地上からでは気がつかないような大きな地形が見つかることがあります。隕石が衝突してできたクレータ(衝突クレータ)はその代表的なものの一つです。ボストン大学のある研究者達は、最近、エジプトとリビアの国境の沙漠地帯の衛星画像を調査中に未知の大きな円形の地形があることに気づきました。図1は2004年11月2日に本ホームページの「地球が見える、サハラ沙漠の円形農場と衝突クレータ」で紹介した「C 領域」の画像です。画像の右上にこの円形地形が捉えられています。かなりはっきりとした地形なのですが、これまで誰も気づかなかったようです。 図2はこの地形を2007年7月に「だいち」が撮影したものです。風化が進んでいるので見分けるのが難しいですが、黒褐色の中央部山塊を取り巻くようにやや白っぽいリング状の砂地が見え、その周りを部分的に外輪山(赤線部分)が取り囲んでいます。外輪山はワジ(枯れ川