宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)などの研究チームは、NASAのハッブル宇宙望遠鏡による最新の観測データを用いて、宇宙の膨張速度を精密に計算した。その速度は従来予想されていた値よりもかなり速く、既存の宇宙論では説明がつかないものであることがわかってきたという。宇宙膨張を合理的に説明するための新しい物理学理論が要求されている。研究論文は「The Astrophysical Journal」に掲載された。 ハッブル宇宙望遠鏡を用いて宇宙膨張速度(ハッブル定数)の精密測定を行った。画像はハッブル定数の決定に必要な天体までの距離の測定方法を説明したもの。距離決定に利用する天体の数を増やすために観測範囲を従来の10倍に拡大している(Credits: NASA, ESA, A. Feild (STScI), and A. Riess (STScI/JHU)) 最新の観測データによる宇宙の膨張速度は、ビ