医療と精神に関するnonoyumeのブックマーク (15)

  • 精神病院と都市伝説

    小学生の頃のことだ。私たちの学校ではこんな話が広まっていた。 「頭のおかしい人のところには黄色い救急車がやってきて、精神病院に連れて行かれる」 誰が言い出したかはわからないし、実際に見たことがある人も誰もいなかった。それでも、当時の私たちにとっては、「黄色い救急車」は噂や物語ではなく、すでに常識に近かった。 今考えればなんとも差別的な話なのだが、ちょっとおかしなことをした友だちに「黄色い車が来るぞ」「イエロー・ピーポーが来るぞ」などとはやしたてるようなことは日常的に行われていた。私は一九六九年生まれだから、だいたい一九七〇年代半ば頃のはずだ。 同じ頃学校で話題になっていた「口裂け女」の話が、怪談めいた噂としてマスコミでも脚光を浴びていたのに対し、「黄色い救急車」は大きな話題になることもなかったが、まるで水のように自然なものとして、私たちのあいだに静かに広まっていた。 その後成長す

  • 心療内科・精神科・神経内科の違い

    ◇心療内科・精神科・神経内科の違い 心療内科と精神科や神経内科との違いについて知らなければ受診できない、ということではありません。しかしこれをよく理解することで、あちこち回らされて時間やお金を無駄にしなくてすむので、知っておいて損はないでしょう。 心療内科は主に心身症を扱います。 心身症については「心療内科とは」で詳しく述べたので、参照して下さい。心身症は身体疾患ですから、身体の症状が主訴(主たる訴え)ということになります。 精神科は精神疾患を専門に扱う科です。 わかりやすく言えば心の症状、心の病気を扱う科であるということです。心の症状とは、不安、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などのことです。 精神症状、精神疾患に関する専門家が精神科医ですから、そういう病態の場合には、たとえ軽症であっても精神科が適当ということになります。これにはうつ統合失調症はもちろんですが、神経

  • 解離性障害

  • メランコリー型性格

    精神医学ってのは、けっこうドグマが多い分野である。厳密に証明されたわけでもないのに、疑うべからざる真理として通用しているテーゼがやたらと多くて、精神科医である以前にSF者である私には、いらだたしいことが多い。 例えば精神分析でいう「イド」や「超自我」なんかがその最たるもの。誰もイドの存在を証明した人はいないし、証明が可能とも思えない(その意味で、精神分析は科学じゃない、という批判は当たっている)のだけど、便利な仮説なので今にいたるまで使われてきていて、当にそういうものが存在するかのように書かれた書物は山ほどある。私としては、どれほど便利だろうが、あくまで仮説にすぎない(しかも証明不可能な)と思うのだけど。 精神分裂病とかうつ病とかの患者には、発病する以前から特徴的な性格がある、という「病前性格」ってのもドグマのひとつ。 うつ病の病前性格として精神病理の世界で広く知られている性格特徴

  • 人格障害

    反社会性人格障害については別項目で書いたけれど、今度はちょっと範囲を広げて「人格障害」の話。 精神医学では、「人格障害」というのは、「精神病じゃないんだけど、性格が正常範囲から逸脱しているために周囲が迷惑したり自分で悩んだりしている人」をさします。 「反社会性人格障害」のほかには「自己愛性人格障害」や「回避性人格障害」などなど、DSM-IVには全部で10種類(+「特定不能の人格障害」)がリストアップされてます。日記でとりあげた「境界例」もDSM-IVでは「境界性人格障害」という診断名になってますね。「反社会性人格障害」はたまたま攻撃的で危険な性格だったけど、人格障害すべてが危険というわけではないので誤解のないように。 しかし、「人格障害」というのはなんともショッキングな用語ですね。なんせ「人格」の「障害」である。「あなたは人格障害です」と言われた人は、まるで人間性そのものを否定された

  • 境界例とインターネット

    1.うつ系サイトについてちょっと考えてみる えー、今回はちょっと微妙な話。というか、当事者が見ているかもしれないところで書くのはどうも気が引けるし、まったく見当外れなことを書いてしまうリスクもあるので書いていいものかどうか迷ったのだけれど、一応私なりの理解、ということで書いてみます。 なんだかまどろっこしい書き方になってしまったのだけれど、何の話かというと、ネット上にあまた存在する「精神系」とか「系」とかいわれるサイトのことである。彼ら(明らかに女性が多いので、「彼女ら」としてもいいか)は一様に抗うつ薬や睡眠薬など薬の名前に詳しく、毎日の虚しさや、自傷行為や大量服薬を繰り返す日々について詳しく記した日記を書いている。中には、ショッキングなリストカットの写真を載せている人もいたりする。 なぜ、こうしたサイトがこんなに多く存在するのだろう、というのが私が感じた疑問である。なぜ、彼らはサイ

  • 精神科ってどんなとこ? ~精神科 Q&A~

    Q:「精神科」ってどんなとこ? A:最近,TVドラマでもよく「精神科」が出てくるようになりました。以前は精神科というと暗ーいイメージがあって,一般人には最もなじみのうすい診療科だったのが,最近一躍とれんでぃー(死語よね)になって,いろんな人が気軽に相談に来られるようになっています。 最近ウツ気味で元気のないおじさん,いつもただただひたすらグチるだけのオバさん,ほとんど事を受け付けない拒症の女の子,完全に妄想の世界にひたってるおにーさん...今日もいろんな人が外来に来られます。症状のちょー重い人もいれば,もう全然症状のない人もいます。診断もいろいろです。昔ながらの精神分裂病やうつ病・躁うつ病の方は当然のこと,今はやりの拒症・過症やPTSD,パニック障害,アルコール・薬物依存や老人性痴呆の方も来られます。 私たち精神科医はそういった患者さん一人一人に合わせて様々な治療を試みます。ただひ

    nonoyume
    nonoyume 2007/09/26
    『経験年数○年の若手(ウソ)精神科医YASU-Qが,その独断と偏見に基づき「精神科」についてのQ&Aを提供します』
  • サービス終了のお知らせ

    サービス終了のお知らせ いつもYahoo! JAPANのサービスをご利用いただき誠にありがとうございます。 お客様がアクセスされたサービスは日までにサービスを終了いたしました。 今後ともYahoo! JAPANのサービスをご愛顧くださいますよう、よろしくお願いいたします。

  • 意味不明な人々-ADHDは境界例を治せる

  • ECT(電気痙攣療法・電気ショック療法)と統合失調症について

    ECT(電気けいれん療法、電気ショック療法、通電療法)について Electroconvulsive Therapy 初出:2002.11.16 改訂1:2003.01.13 ◆はじめに ECTを巡っては、精神科において、過去に治療行為としてだけでなく、懲罰的な用いられ方がされたことがあったり、現在でもインフォームドコンセントを経ずに使用している医療機関が新聞記事になったりして、否定的な見方も根強くあります。 一方、うつ病だけでなく統合失調症においても、特定の症状を示してし、主流である薬物療法で行き詰まっている場合には、残された方法として有効であると医療サービス提供側のほとんどが考えているのも事実のようです。 私自身においては自分の身内の治療生活のなかで、比較的早期に服薬の効果が現われたこともあって、選択をせまられるようなことはありませんでした。しかし、ECTを巡る議論を私は過去にも何度か

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  • ECTに関する倫理的、社会的諸問題について

    ECTについて 1 ECTの歴史 ECTは、精神分裂病とてんかんは合併しないとの説に基づいて1935年に発表されたカルジアゾールけいれん療法に端を発する。その後1938年には電気けいれん療法が発表され、その後麻酔をかけサクシニルコリンを用いてけいれんを抑制して行う修正ECT(無けいれんECT)が用いられるようになり、今日に至っている(安河内1977)。ECTの発表後、薬物療法が一般化する1960年代までの間は、有効な治療法はほとんどECTしかなく、精神分裂病を中心に広く用いられていた。 1956年頃の施行方法は、このようなものであった。「三人一組、患者が床に寝かされて目隠しされ、次々と片側から電気をかけられ、全身痙攣を生ぜしめた。声を発する者もいて、他の二人が目隠しをとり、見ようとすることもあった。がナースがそれを制した」(浜田1998)。病院によっては目隠しをさせるどころか、むしろ見せし

  • 電気ショック療法

    まず、こう書くとたいがいの人は驚くんじゃないかと思うのだけど、電気ショック療法は現役の治療法である。ロボトミーみたいに今では廃れた治療法だと思ったら大間違い。確かに一時期批判を浴びて下火になったものの、最近になってうつ病の治療法として再び見直されてきている療法なのである。 電気ショック療法(正式には「電気けいれん療法(electroconvulsive therapy:ECT)」という)は、特に難治性のうつ病に対しては安全でしかも非常に効果も高い治療法として知られていて、自殺の危険性の強い重症うつ病の患者に対しては、これしかない、と言ってもいいくらい。アメリカ精神医学会の報告によれば、電気けいれん療法はうつ病の治療法の中で最も有効率が高く、難治性うつ病に対しても50%に有効なのだそうだ。ただし、なんで効くのかはいまだによくわかっていない。薬物でもそうだけど、精神科の治療法の場合、とりあえず

  • 医学都市伝説: サイマトロン治療機・その2

    2006年08月07日  サイマトロン治療機・その2 [医学・科学関連] 8月4日の続き。 私が医学部を卒業したのは70年半ば頃であったが、その頃は大学病院の精神科でもECTが日常的な治療法として繁用されていた。その数年前ぐらいまでは、インシュリンショック治療も結構使われていたが、そちらは身体管理が大変なので次第に廃れたらしい。それでも先輩医師から、「破瓜型はインシュリン、緊張型はECT」と適応を聞かされたこともある。 その当時は、もっぱら分裂病に使うものとされていた。うつ病で入院した人に対して、「うつだけとは思えぬ自我レベル障害があるようだ」という理由でECTが追加されたのを見たこともある。ECTに自我障害を改善させる効能があるとも思えず、当時と言えどもかなりいい加減な適用基準であった。 もっとも、その頃でもアメリカ留学帰りの医師は、ECTの適応は重症うつ病に限るべきだと主張していたが、

  • http://www.arsvi.com/0w/ts02/2004003.htm

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